第二十一回 杉本 梢 ✕ スポーツ

梢の心になるほど隊

障害がある方や高齢者も楽しめるスポーツを知っていますか?
知らないと自然と選択肢が減ってしまいます。だからこそ、情報を届けたい。

選択肢を届けたい!スポーツから心のバリアフリー

ボールが見えなくて一緒に遊べない

 小さいころから体を動かすのが大好きでした。しかし、視覚に障害があり常に視界がぼやけているので、ボールを使ったスポーツは楽しむことができず、友達がボールで遊んでいる様子を近くで見ていました。
 視覚支援学校に転校し、体育の授業でフロアバレーボールと出合いました。6人制のバレーボールのルールを基に、視覚に障害があってもプレーできるように考案された球技です。ボールの位置を把握しながら体を思い切り動かすことができ、初めて球技で汗をかいた時の感動を今でも覚えています。
 大人になり社会人チームに所属すると、障害がない人が何人もいました。この福祉スポーツであるフロアバレーボールは、視覚に障害がない方も一緒に楽しむことができます。見える人が見えない人に情報を伝えながら協力してプレーします。6人のうち3人は視覚を遮るという決まりがあるので、見えている人も見えていない人も、それぞれのポジションで活躍できるようになっています。まさしく、インクルーシブなスポーツです。私はその魅力に惚れ込み、15年経った今でも選手として大会に参加するほど楽しんでいます。

当事者も知らない方が多い

 私は特別支援学校に所属していたので、福祉スポーツやパラスポーツを授業で自然と知ることができました。しかし、人生の半ばで障害を抱えた方は、なかなか知る機会がありません。
 運動は健康に生きていく上で、大切なことです。障害を抱えるとスポーツができなくなると思っている方も多いです。もちろん、地域によってはなかなか環境が整っておらず、選択肢として挙げられない方もいるかもしれません。しかし、知っている人が増えれば、様々な地域で福祉スポーツやパラスポーツが普及していく可能性があります。
 だからこそ、障害や高齢に伴い不自由さを抱えている方も楽しめるスポーツの存在を発信していく必要があると思っています。

スポーツから心のバリアフリーを広める

 フロアバレーボールのように、不自由さを抱えていない方も一緒に楽しめる福祉スポーツはたくさんあります。
 私が所属している社会人チームも練習をしたり、遠征に行ったり、飲食店に行ったりする中で、自然と互いのことを知り、誰が教えたという訳ではないのですが困った時には助け合える関係性が築かれています。スポーツを通して心のバリアフリーが進んでいくのです。

選択肢を届けたい

 スポーツから心のバリアフリーを届ける手段として、YouTubeによる動画発信を活用しています。実際に福祉スポーツやパラスポーツの社会人チームを取材し、気軽に知ることができる場を目指しています。
 私がフロアバレーボールと出合った時の感動を、当事者やその家族にも届けたいです。そして、支援者の方はもちろん、障害がない方にも広く発信することで心のバリアフリーを広めていきます。
ぜひ、YouTubeチャンネル「梢の心になるほど隊」からご視聴ください。

誰もが参加できるファッションショー

 5月31日に「広がれ!心のバリアフリーファッションショー2026」を開催しました。障害の有無や年齢、性別に関係なく、ファッションを通して交流ができるイベントです。
開催後も当日の様子を動画でご視聴いただくことで、心のバリアフリーを進めることができます。YouTubeチャンネル「梢の心になるほど隊」にライブ配信のアーカイブを投稿しています。ぜひ、こちらのQRコードからご視聴ください。
また、このショーは協賛金によって運営を行っております。2027年5月22日の開催で5周年を迎えます。規模を2倍にして、札幌市教育文化会館で行います。誰もが参加できるファッションショーを目指し、様々な合理的配慮を整えて開催するには、個人または法人の皆様からのお力添えが引き続き必要です。ぜひ、こちらのQRコードから詳細をお読みになりご検討いただけると幸いです。

杉本 梢さん

今回お話を聞いた方

杉本 梢さん

一般社団法人 日本心のバリアフリー協会 代表理事

当協会は、障害を含むマイノリティについて正しく知る機会をあらゆるスタイルでご用意することで、社会に心のバリアフリーを広げています。HPはこちら:https://lululima-branch.com/

記事一覧に戻る